前回、年金問題について少し触れさせて頂きましたが、未だに連日のように様々な意見が飛び交っています。
今回は、その年金について、皆さんが疑問に思うであろう点として、『繰り下げ受給は得なのかどうか』について触れていきます。
記事にもある通り、政府は受給開始年齢を70歳まで繰り下げる制度の導入を検討し、貰える額が増えるとPRしています。
確かに貰える額は増えますが、寿命を考慮した時、得するのか損するのかはしっかり考えなければいけません。
弊社にて将来設計のご相談を受ける際に、トータルで受け取れる金額が多いか少ないかという点で考える方が多いのが事実です。
もちろんその点も大事ですが、長年続いている『マクロ経済スライド』が未だに続いていたり、『在職老齢年金』の廃止を検討していたりと他にも問題は沢山あります。
定年退職後に再就職したとしても、その収入で現役時代のように余裕のある生活が出来るとは限りません。
また、本当に大変でお金がかかるのは、健康寿命が終わったあとなのです。
なぜかというと、健康寿命が終わるということは、必然的に医療費がかかるという事になるからです。
繰り上げと繰り下げのどちらが得か損かは、誰もわからないことだと思います。
前回の記事でも触れましたが、『老後を年金だけで生活する』というのは、現状難しいことです。
将来を見据え、年金以外にもなにかしらの『保障作り』をしなければ、『老後破綻』は免れない時代になっていることは間違いありません。
自分の生活の収入と支出のバランスを今一度見つめ直すことで、老後に向けて『何をするべきなのか』がはっきりと見えてくるかと思います。